私たちの身体は、「気・血・水(き・けつ・すい)」の3つの要素が過不足なく、滞りなく巡っていることで、健康かつ美しくいられると、漢方医学では考えられています。これらのうち、美容の観点から特に大切なのが「血(けつ)」の状態です。
血が“内なる美容液”といわれる理由とは?
漢方における「血」は、単なる血液だけではなく、体を潤し、栄養素やホルモンを運ぶ役割も担っています。血が体の隅々までしっかり巡ることで、髪にはツヤが生まれ、肌には潤いやハリが保たれ、爪も丈夫になります。つまり、「血」は美しさを支える“内なる美容液”のような存在なのです。

血の消耗、血の滞りは美容のNGワード!
しかし、現代のライフスタイルの中では、この「血」の働きが乱れてしまうことも少なくありません。
例えば、栄養不足や極端なダイエット、スマホやパソコンによる目の酷使、夜更かしなどは、血を消耗しやすく、「血虚(けっきょ)」という状態を引き起こします。血虚になると、髪が細く抜けやすくなったり、肌が乾燥してツヤを失ったり、爪が割れやすくなることがあります。
冷たい飲み物の摂りすぎや下半身の冷えなどにより血流が滞ると、「瘀血(おけつ)」という状態に。これにより、顔色がくすむ、目の下のクマが目立つ、シミが増える、月経痛が重くなるなどの症状が現れることもあります。
「髪がパサつく」
「肌に透明感がない」
「最近爪が薄くなった」
──そんな小さな変化は、体の内側からのサインかもしれません。
漢方では「皮膚は内臓の鏡」とも言われ、肌や髪の不調は内臓の働きや血の状態の乱れを映し出していると考えます。
だからこそ、毎日の生活を見直し、血を消耗しない習慣を心がける「養生(ようじょう)」が大切です。
また、血虚や瘀血の状態は、体質に合った漢方薬で整えることも可能です。
「なんとなく不調が続く」「美容ケアが効かなくなってきた」と感じたら、一度漢方クリニックでからだの状態を見てもらってはいかがでしょうか?
あなたの“美しさの根っこ”を整えるヒントが、きっと見つかるはずです。
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